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星織ユメミライ レビュー

星織ユメミライ 81点
tone worksの新作「星織ユメミライ」のレビューをします。なお僕は透子ルートを最後まで読むことを諦めてしまったので、以下のレビューは他の5ルートをやっての感想となります。御了承下さい。

tone worksといえば前作で糞主人公と賛否両論シリアスを叩かれていたらしいブランドで、僕もあまり良い印象を持っていなかった。とりあえず体験版が良かったので買ってみたのだが、今作はユーザーの声を聞いた現代的なゲームになっている印象だ。具体的に言うと最近の萌えゲーは

不快な展開やキャラがいない
付き合った後のイチャラブをちゃんとやる
エロは多く濃くする

あたりを求められており、また実際にそういうゲームが増えている印象だが、今作では

不快どころか、重い展開すらほぼ無く、キャラはみんないい人
アフターシナリオを作品に含める
エロは一人10回で質も高い

と、まさに萌えゲーマーの理想のようなゲームになっている。まあユーザーの声にただ従えば良い作品ができるわけではないのだが。実際このゲームも退屈だのシナリオが無いだの叩かれていたりする。しかし僕の見解を言えば本作は素晴らしい作品である。もっとも確かに萌えゲーに「シナリオ」というよく分からないものを求める人には合わないゲームだろう。うまく言えないのだが、本作にこんな一節がある。

授業中、俺はノートを取りながら瀬川の方を何度も見ていた。
俺の席から見えるのは、斜め後ろからの横顔。
はっきりした表情は見えないけど、いつもより憂いがあるということだけは分かった。
その顔を見て…俺はモヤモヤする。
喉に小さな刺が刺さったような違和感。
この学校にきてから、瀬川とは良く一緒にいる。
いや、他の誰よりも瀬川と一緒にいる時間が一番長い。
そんな中で沢山の表情を見せて貰った。
笑顔もあったし、怒った顔もあった。
悩んだり拗ねたり、恥ずかしがったり…。
そして…今の落ち込んでいる、憂いのある表情。
主人公「……」
やばい…。
こんなこと考えちゃいけないだろうけど、あんな瀬川の表情さえ、可愛いと思ってしまう。
まだ知らないの瀬川のことを知れて、嬉しいと思ってしまう。
その理由は…?
主人公「…あぁ…、そっか」



僕は良い萌えゲーシナリオとは、ヒロインの色々な表情が見られるようなシナリオだと思っている。プレイヤーとして主人公と共に、ヒロインと一緒の時間を過ごしながらヒロインの様々な表情を見ていき、主人公と共にドキドキし、主人公が恋に落ち結ばれるのを見守る。(あるいはプレイヤー自身も一緒に恋に落ちる)。そして結ばれたあとはヒロインとイチャイチャしまくりながら、恋人としてのヒロインの新しい面を見る。そんなゲームが僕はやりたい。
まあ僕の嗜好はともかく、このゲームがそんな感じだということは引用したところからも分かっていたただけると思う。本作の大半のルートは学園祭(のようなもの)を成功させるためにヒロイン達と時間を過ごしていき、その中で恋に落ちて結ばれるといった感じのシナリオである。先程引用したのは瀬川夏希シナリオで、ヒロインと一緒に学園祭のための写真撮影に付き合っている内にヒロインの色々な表情を見ていき、最後にヒロインの憂いのある表情(笑)を見て自身の恋心を自覚するといった仕掛けになっているわけだ。なかなか説得力のあるシナリオだと思う。とはいえこの恋愛物語はけっこうありきたりではある。また成長物語とかテーマといったいわゆる「シナリオ」要素も薄い。そういうものよりもヒロインと一緒に過ごす時間を大事にしているのだろう。多分。
まあ僕も斬新な恋愛物語は見たいし、成長物語も感動も好きではある。このゲームは「学園祭の準備」というネタが多くのルートで共通している上に、シナリオにもキャラもどこかで見た感があり新鮮味が足りないと思う。そこは減点要素だ。(一応テーマ的な要素も無いではないタイトルにある「ユメ」がそうで、各ヒロインはそれぞれ自分の夢を見つけるのだが、これも共通のモチーフ以上のものになっていない印象だ。)
結局本作で語られるのは驚くほど平凡な恋愛物語であり、そうであるならば何故僕がこのゲームに高評価をつけるのか、あなたも疑問を持たれるだろうと思う。本作のシナリオは、確かに起伏も無いし、シナリオ的な面白みも少ない。しかし、シナリオのボリュームを生かして主人公とヒロインの恋愛をじっくりと描き、かつその恋人感や幸せを十分に表現している。萌えゲーをやっていると、一人のヒロインをもっと見ていたいと思うような経験が多いが、本作では付き合った後のシナリオも十分確保している上にアフター編まで付いてくるのだ。アフター編は仕事に焦点を当てすぎていて出来が悪いように見えるシナリオも多く、また物語的には蛇足であるかもしれないのだが、どのルートも同棲やら結婚やらの生活を通して主人公とヒロインの幸せを存分に描き出していた。
また、恋愛幸せシナリオとしての質も、ルート間で差はあるものの、萌えゲーとして高いものであったと言えるだろう。具体的には以下の個別感想を見て頂きたい。


くらげ先輩
微妙。悪くは無いがキャラの掘り下げが足りない気がする。恋愛感も伝わってこない。アフターはエロは良い。

夏希
先ほども紹介したが、良い恋愛感とテンプレ気味ながら高い完成度。アフターは唯一の結婚後から始まるシナリオで、そのイチャラブ感は随一。

律佳
このシナリオだけは、わりとシリアス要素がちゃんとあったりする。そして僕が本作で最も好きなシナリオでもある。
このシナリオをプレイしている時僕は何故か序盤から最後までニヤニヤが止まらなかった。全く素晴らしいシナリオではないか。最初はいつも不機嫌そうにしている律佳が主人公と過ごす内に少しずつ笑顔を見せていく、それだけのことで僕もニヤニヤしてしまう。律佳はいつも主人公に対して辛辣なことを言うが、Mな僕にはご褒美……じゃなくて、それは正直な性格だということだけであり、何だかんだで優しさも見せてくれる。序盤に律佳が歌を教えてくれるシーンがあり、そこでの律佳は特にデレるわけでもないのだが、そんなシーンでも何故か僕はニヤニヤしてしまう。歌を教えている時の律佳が楽しそうなのが伝わってくるからだ。デレる前ですらニヤニヤしているのに、デレた後は……。恋人になった後の恋愛描写も素晴らしい。例えばキスにしろエッチにしろそれまでのタメがある。ただ盛り上がってHするわけではない。まずそれまでにキスしまくるような関係になるまで進んでから、「あなたがいいわ」、「明日、俺の家に来ないか」となる。そして律佳が家に来てもすぐにHするわけでもなく、(しかし、主人公は律佳がシャワーを浴びてから来たことに気づく)映画をみたり、漫画よんだり、いい加減にしろーーーー。Hの後も「二人でいっぱい気持よくなれるようにねっ」って可愛すぎるでしょ。全体的にじっくりとした恋愛描写が楽しめ、付き合った後はバカップルイチャラブが楽しめる素晴らしいシナリオだ。
で、シリアス要素だけどこれも良い。最初は一人だった律佳が最後には沢山の人に囲まれているシナリオであり、それだけでも十分に感動することができるだろう。
技巧的にも最も優れたシナリオで、説明しすぎない、想像力を喚起させるテキスト、程よく情緒的な情景描写、絶妙な伏線等、これを書いたライターはまさに萌えゲーの達人であると思う。僕はVAにこれ程のライターがいることに驚いた。
ただしアフターには期待しないほうがいいだろう。あれは展開が駆け足でダイジェストに近い。全くダメというわけではないが……。

真里花
本作は全体的に新鮮味が足りないと書いたが、このルートに関しては、僕はこういうシナリオは初めて見た。
以下ややネタバレ気味なので、イヤな人はこの項を飛ばして頂きたい。
真里花は再会型幼馴染で、昔は喘息で体が弱かった。主人公は休みがちで家に一人でいる真里花のところにいつも遊びに行っていた過去がある。しかし再会した真里花の喘息は既に直っていた。共通ルートで主人公は過去の自身と同じように、一人で寂しそうなそらやくらげ先輩を助けようとする。真里花はそんな主人公を見て、今度は自分が主人公を助けたいと思う。個別ルートでは真里花が主人公を色々手伝うんだけど、主人公はのつい過去の記憶から真里花を過保護に扱ってしまう。
まああらすじはこんなところだろうか。要は再会型らしく主人公の真里花像と実際の真里花にはズレがあるわけだ。ここらへんの主人公の真里花に対する鈍感さはなかなか凄い。ところがそんな鈍感な主人公もとある出来事をきっかけに真里花の本当の姿に気づき、異性としての真里花に惹かれていく。まあこれもなかなか説得力のあるプロットだと思う。
そんなわけで、このシナリオにも、シリアスやらサスペンスやら成長物語やら葛藤やらはない。何故ならこのシナリオはそれらが起こった「後」の話だからだ。真里花の喘息が再発するようなクソシリアスは無いし、あったとしてもまた克服して見せると真里花自身が言っている。今の真里花は過去の弱い少女ではなく、家族に愛されて育った強くてまっすぐな少女であり、そんな強さがとても魅力的に映る。このシナリオはそんなシリアスの「後」で真里花と一緒に幸せになる物語である。アフターも一番長く、真里花との同棲から結婚生活までを語っていく。そこに溢れる幸せ感をひたすら感じながら、ちょっと反則じみた感動シーンもある名シナリオである。

そら
あー、そらね……。うん、このシナリオは一番期待してたんだけど……。好きではある。そらとの恋愛をひたすらじっくり描き続けているのは他ルートと同じ。ただ、夏希のイチャラブアフター、律佳の超絶ニヤニヤ、真里花の幼馴染力といったような独自の長所が無いのでどうしても見劣りしてしまう。またアフターの出来も悪い。

その他総評
全体的に恋人感がうまく出るように力を入れていた。低評価気味のシナリオも起伏は無いものの飽きずに読めた。真里花と夏希以外のアフターはもう少し
頑張ってほしかった。

エロ
エロに関しては、本作の最大の魅力の一つかもしれない。Hシーンは一人約10個と量が多く、質も高い。絵が上手いのはサンプルを見て頂ければ分かるだろう。シチュは本番が多く、奉仕系が少ないのはやや残念。みんな最初か2番めのシーンから卑語を言い始める。(律佳は半分くらいまで言わない)更にヒロインは皆エッチであり、自分から求めてきたり、匂いで発情したりする。尺も長く、シナリオの出来と相まってとても抜ける。
ただし最初の3,4シーンはコンドームありでHする。しかしその後は安全日とかいって生でHする。バカじゃないの。製作者は、エロゲヒロインは中出しされても自分で妊娠するかどうか自由に決められることを知らなかったのだろうか。次回作があるならコンドームは選択式にして下さい。

その他
CGは一人あたり約20枚×6人。修正パッチあり。
律佳>>>真里花>夏希>そら>>>>>先輩
の順で好き。


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